Deathrockとは? ゴスとの違いを知るためのカルチャーガイド

「Deathrockはゴスと同じものですか?」

ダークファッションに興味を持つと、一度は耳にする言葉かもしれません。

どちらも黒を基調としたスタイルや退廃的な世界観を共有していますが、Deathrockはゴスとは異なるルーツを持つカルチャーです。

その歴史をたどると、1980年代のロサンゼルスで生まれた、もうひとつのダークカルチャーが見えてきます。

Deathrockはロサンゼルスで生まれた

Deathrockは、1970年代末から1980年代初頭にかけてアメリカ・ロサンゼルスで誕生しました。

イギリスでポストパンクからゴスが生まれた一方、アメリカ西海岸ではパンクをルーツに持つバンドたちが、ホラー映画やB級映画、グラムロック、ガレージロックの要素を取り入れながら独自のスタイルを築いていきます。

その中心にいたのが、Christian Death、45 Grave、Kommunity FK、Super Heroinesといったバンドです。

彼らのサウンドはパンクの荒々しさを残しながらも、死や宗教、退廃、美しさをテーマにした独特の世界観を持っていました。

ゴスとの違い

Deathrockとゴスは、共通する部分も多くあります。

どちらもダークな美学を大切にし、黒を基調としたファッションや退廃的な表現を好みます。

しかし、その出発点は異なります。

イギリスのゴスは、BauhausやSiouxsie and the Bansheesに代表されるポストパンクから発展しました。

一方でDeathrockは、ロサンゼルスのパンクシーンから派生し、よりDIY精神が色濃く残るカルチャーとして発展しています。

そのため、Deathrockには「完成された美しさ」よりも、「壊れそうな危うさ」や「反骨精神」が感じられます。

Deathrockファッションの特徴

Deathrockのスタイルは、きれいに整えることが目的ではありません。

破れたフィッシュネット、ヴィンテージレザー、スタッズ、ボロボロのジャケット、逆毛を立てたヘアスタイル。

古着を切り裂き、安全ピンで留め、自分だけのスタイルを作り上げるDIY精神が根底にあります。

ホラー映画やB級カルチャーから影響を受けたメイクや、ブラックユーモアを感じさせる表現もDeathrockならではの魅力です。

ゴシックのエレガントさとは少し違う、荒削りな美しさがあります。

音楽とファッションは切り離せない

Deathrockを理解するうえで欠かせないのが音楽です。

Christian Deathの初期作品をはじめ、45 GraveやKommunity FKのサウンドには、後のダークシーンへ大きな影響を与えた要素が数多く詰まっています。

ファッションだけを切り取るのではなく、音楽とともにカルチャーを知ることで、Deathrockというスタイルの魅力はより深く感じられるはずです。

現代のダークファッションへ受け継がれる精神

現在では、ゴスとDeathrockの境界は以前ほど明確ではありません。

SNSを通じて世界中のカルチャーが混ざり合い、それぞれのスタイルを自由に取り入れる人が増えています。

それでも、既製品に頼らず、自分の感性でスタイルを作り上げるDIYの精神や、ホラーとアート、音楽を自由に行き来する感覚は、今もDeathrockの大切なアイデンティティです。

ダークファッションを楽しむことは、流行を追いかけることではありません。

カルチャーを知り、自分だけの表現を見つけることです。

Deathrockは、その自由な精神を今もなお受け継ぎながら、新しい世代へと広がり続けています。

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